叱られた時に、ムカついたり腹がたったりする事は誰にでもあると思います。
しかし反対に気持ちよく受け入れられる時もあったのではないでしょうか?
叱られる事は、誰でも気持ちのいいことではないでしょう。
その気持ちのいい事ではないことを、どう気持ちよく受け取ってもらうかの心得とポイントを紹介していきます。
目次
叱る時の7つの心得
叱られる人との信頼関係が重要
自分のことをあまり知らない人から叱られると、自分の事は何も知らないくせに と反発心が出てきて、あまり素直には受け取る事は出来ないでしょう。
自分の事をよく見聞きして知っていて、褒めてもらったことのある人から叱られた場合はどうでしょう?
きっと反発心よりも反省する気持ちの方が大きくなると思います。
まずは、その人を知ること、その人のいい所を褒める事が、叱る時に影響してきます。
日頃からよい信頼関係を築くことを心がけて下さい。
叱った後に、そのままほったらかしにせず、出来たことをフォローすることも大切です。
叱ると怒るの違い
・怒る
自分の思い通りにならない感情(不満)を相手にぶつける
・叱る
相手の成長を考えての発言
感情的になった言動や表情は、攻撃的、威圧的で相手にとっては怒られていると受け取ってしまいます。
叱る目的は、失敗やよくない出来事をいい方向に向かわせる事です。
怒られていい方向に向かうなら、怒ればいいのですが、ほとんどいい方向には向かわないでしょう。
私も小さい頃よく怒られていましたが、怒られた時は、よくふて腐れていました。心の中で納得がいかなかったのか、自分が悪い事をした事より、怒られた事に対しての反発心だったか、どちらかでしょう。
怒ると反発心をまねく恐れがあります。
もう一つ怒って指導しようとすると、怒られるからする、怒られないためにするといった依存型の人になりがちです。
自主的に良い方向へ向かうためにも、怒って感情的にならず論理的に接するように心がけましょう。
叱るタイミングは早めに
叱る時は、出来るだけ早めに(事が起こった時)伝えるのがいいでしょう。
私や私の同僚なども「もっと早く言ってくれればいいのに」 と言った経験があります。
後から言われるのも、気分がいいものではないということです。
何故その時に言ってくれなかったのと不信感を持たれてしまいます。
叱る時は人前ではなく1対1
人前で叱られるほど自尊心を失くす嫌な事はないです。
誰も人前で恥をかきたくないのです。
人前で言わないといけない場合は、名指しすることなく、特定の人だとわからないような表現をすることです。相手を気遣う気持ちを持ちましょう。
人前で言ってしまう人は、多分周りの人に見せしめの為に言っているのでしょうが、言われた方は恥ずかしいのと腹立たしいのとで気分が悪いものです。
人前で叱って恥をかかせるのは、相手の自尊心を奪ってしまい、あなたがその人から恨まれる結果になるだけです。
叱る時は、短時間で1度だけ
今まで叱られた経験は、皆さんお持ちでしょう。
その時のことを思い浮かべると、この気持ちもわかるとおもいます。
長々と何度も叱られると、自分が悪い事をしたという視点から、あなたはくどいという視点に変わってしまうのではないでしょうか?
叱るという嫌な思いは、お互いに短時間で1度だけでいいのです。
私もそんな短時間で1度だけ叱るいい上司に叱られた時は、怒られた上司と違って、深く反省したものです。
言いたいことは、シンプルに短くしましょう。
叱ったことを陰で言わない
叱ったことを、他の人にいい回る人がたまにいますが、叱られた本人の耳に入った時は、信頼関係は一気に崩れさるでしょう。
私も、叱られた事を この前〇〇で怒られたの? なんて聞いた瞬間、相手の顔が浮かび、好きにはなれない人になっていました。
陰口は、叱ったことに限らず信頼関係を崩さない為にもやめましょう。
公平さと人との比較をしない
人には好き嫌いというものがあるので、好きな人と嫌いな人との、言動の違いが出て来ます。
同じことをしても、叱る人と叱らない人が出るような、公平さに欠けることはやめましょう。
「なんであの人は叱られないで、私ばかり叱られるの?」
と、相手に不満を持たれるようになります。
理性で公平さを保つようにしましょう。
公平さも初めのうちは難しいかもしれませんが、私の経験から、気をつけていると、かなり改善して公平さを保てるようになってきています。
好き嫌いを表に出さないように心がけましょう。
もう一つは、人との比較です。
これは結構嫌なものです。私は、何でも出来る兄がいて、兄と比べて自分は出来ないと劣等感を抱いて来ました。
比較は、あの人は出来てあなたは出来ていないと、その人を否定 している事になります。
人と比較して、相手の心に劣等感を植え付けないようにしましょう。
叱り方の3つのポイント
相手を責めない否定しない
叱る方は、責めているつもりはないけど、叱られた方は、責められていると思うのは、伝え方の影響が大きいと思います。
主語をあなたにすると、責められていると感じる事が多いでしょう。
「あなたが遅刻したのでしょう!」
「あなたが失敗したのでしょう!」
私を主語にして伝えると
「(私は)遅刻した時、何かあったのかと心配なのだよ!」
「(私は)失敗しないように協力したい!」
もう一つは、部下の能力や可能性を否定しない
「こんなこともできないのか?」(能力の否定)
「この先やっていけないのじゃないか?」(可能性の否定)
「学歴があるのに、出来ないのか?」(過去の否定)
責めたり否定されると、やる気も自信も奪われ、いい結果にはならないので注意してください。
感情を入れず論理的に事実確認をする
感情的に怒らず、論理的に事実確認をしていくことによって、した事に対して気づきを与える効果がある。
「なぜそんなバカなことをしたのだ!」(感情的怒り)
「なぜそのような事をしたのか教えてくれないか?」(論理的な事実確認)
「教えた事も出来ないのは、やる気がないのか!」(感情的怒り)
「教えたはずだが、忘れていたのかな?」(論理的な事実確認)
感情が出やすい人は、とくに論理的な思考を身につけて下さい。
感情をぶつけるのではなく、傾聴や質問をして冷静な事実確認をしていくことです。
望ましい行動を具体的に考えてもらう
よい方法としては、自ら改善策を考えてもらい実行してもらうことです。
こちらから指示を出すと、やらされている感が出でしまうからです。
人は、自ら決めたことは、気持ちよく行動出来ますが、人からの指示や命令されると、気持ちよく出来ない事が多いからです。
自ら掃除をしようと思ってする時と、掃除しなさいと言われてする時とでは、やっている時の感情や結果が変わるのは分かると思います。
勉強や仕事の作業も、気分や結果が変わるということを頭に置いておきましょう。
この自ら決めてもらうことをすると、叱られた人の自主性が高まります。
最後は、暗い深刻な空気や表情で終わることのないように、気持ちよく笑顔で終わらせましょう。
暗い深刻な空気や表情で終わってしまうと、嫌な気持ちを引きずり、叱ったことが逆効果になる可能性があります。
最後は、「これからもよろしく」と笑顔で終わるのがいいでしょう。
コメント