やる気や集中力がない、何をやっても効率が悪く生産性があがらない。
いつも緊張感がありイライラしてストレスを感じる。
食べ物の好き嫌い。抵抗力がない。
そんな原因が、もしかしたら腸内フローラかもしれません。
腸内フローラ(細菌)がいろいろなところに影響している実験結果や脳と腸の脳腸相関、善玉菌を含む食べ物など紹介します。
目次
腸内フローラ(細菌)とは
まず腸内フローラとは、腸内の細菌のことで、善玉菌、悪玉菌、日和見菌があります。
バランス的に、善玉菌2 悪玉菌1 日和見菌7がいいと言われています。
最近の研究では、様々な菌が共存して働いているので、多様性も大切だそうです。
日和見菌は、比率の高い方に味方するようなので、悪玉菌の比率が善玉菌より高くならないように気をつけないといけません。
腸内フローラのバランスの崩れで悪玉菌の毒素は、便秘や下痢などの不調や、直接腸に害を与えたり、腸から吸収されて血液に流れることもあるそうです。
腸内フローラのバランスを崩すもので、抗生物質があります。
抗生物質は、善玉菌も悪玉菌も殺してしまい一気にバランスを崩すので、抗生物質の服用後は、腸内フローラのケアが必要でしょう。
腸内フローラ(細菌)による便秘 便秘による影響
腸内フローラ(細菌)のバランスが崩れると、便秘や下痢、便の色などにあらわれてくるようです。
便による体調チェックが必要かもしれませんね。
便秘の人と快便の人との実験結果
実験をした杏林大学名誉教授の古賀良彦さんの話です。
簡単な足し算をしてもらう実験をしてみた結果、便秘の人は快便の人より3割ほど少ない結果になったそうです。
便秘の人たちは、やる気や集中力が快便の人たちより低くなって一生懸命やっているけれど結果がついてこないということです。
実験後のアンケート調査で、便秘の人のほうがリラックス感が低く、緊張感やイライラが高いという傾向もでていたそうです。
腸内フローラ(細菌)は、性格や食事の好みにも影響か
カナダのマクマスター大学の実験で、活発なマウスと臆病のマウスを少し高い場所に置いた時、活発なマウスはすぐに飛び降り、臆病のマウスはかなり時間がかかって降りました。
マウスの腸内細菌を入れ替えてみると、活発なマウスが時間がかかり、臆病だったマウスがすぐに飛び降りたという結果になりました。
この実験で、腸内細菌が性格に影響を与えているかもしれないという事がわかりますね。
ワシントン大学で、無菌状態のマウス二匹のうち一匹のマウスにジャンキーな腸内細菌、もう一匹にヘルシーな腸内細菌を入れ、ジャンクフードとヘルシーフードのエサを選ばせました。
ジャンキーな腸内細菌が入ったマウスはジャンクフードを選び、ヘルシーな腸内細菌のマウスはヘルシーフードを選んだという結果がでました。
次にジャンキーな腸内細菌のマウスにヘルシーな腸内細菌を入れると、両方のエサに興味をもったのです。
この実験から、食事の好みは、腸内細菌が決めているという可能性も考えられます。
今後の腸内細菌の研究が進めばいろいろなことが明らかになるでしょう。
腸内フローラ(細菌)でつくられる神経伝達物質 腸は第二の脳
腸は第二の脳という言葉は聞いたことがある人も多いと思います。
腸は、たんなる消化器官と思いがちですが、脳にある神経細胞が5000万~1億ぐらい腸にあるといわれていて、腸が感情をつくっているという人や、腸がみずから考える脳を持っているという人もいるくらいです。
あと免疫細胞も腸内フローラがつくっているので、免疫力にも影響がありそうです。
実際、腸と脳が迷走神経で繋がっていて、腸と脳がお互いに影響しあっている(脳腸相関)ことが知られています。
脳腸相関で有名なUCLAの教授エメロン・メイヤー氏は、「脳MRI画像を見れば、だいたいその人の腸内細菌が予測できる」と言っています。
私も知らなかったのですが、腸内細菌の働きにより感情を調整するといわれる幸せホルモンセロトニンが90%以上腸でつくられているとはビックリです。神経伝達物質ドーパミンなども脳だけではなく腸でもつくられています。
腸で作られたセロトニンが直接脳に届くことはないみたいなのですが、脳腸相関で腸でつくられたセロトニンが迷走神経をとおして脳になんらかの影響を与えています。
もしかすると幸せは腸からかもしれませんね。
腹をさぐる
腹がすわる
腹が立つ
腹の虫がおさまらない
腹を割る
腹を決めるなど腹(腸)と結びつけて様々な感情を表現している言葉があります。
昔の人は、感覚的に腸と感情との関係をわかっていたかもしれませんね。
感情的にすぐにイライラして怒る人は、もしかすると腸内細菌の状態が悪いかもしれません。
逆に、決断力があり腹がすわった人は、腸内細菌がいい状態かもしれません。
腸内フローラ(細菌)をよくする 善玉菌を含む食品
善玉菌を含む食品として発酵食品があります。
発酵食品 ヨーグルト、納豆、味噌、キムチ、ぬか漬け、麹漬け、奈良漬け、甘酒、日本酒、ワイン、ビール、かす汁、醤油、本みりん、黒酢、豆板醤、チーズ、メンマ、ピクルスなど
善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を一緒に摂取するようにしましょう。
オリゴ糖を多く含む食品として、大豆、玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、ニンニク、アスパラガス、バナナなど
まとめ
いろいろな研究から、腸内細菌の状態で体(免疫力)、感情、心(情緒)に影響がありそうです。
記事を読んで、腸の状態が悪い時情緒不安定だったとか、イライラしていたとかいろいろと当てはまる経験がある人も多いのではないでしょうか?
私は、そういえば・・という経験がいくつか浮かびました。
食生活を見直し、腸内フローラのいいバランスを心掛け心身共に健康でいましょう。
運動による様々な効果もあるので、こちらの記事も参考にしてください。
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